『二番目の悪者』林木林 作,庄野ナホコ 絵 小さい書房
「これが全て、作り話だと言い切れるだろうか」の言葉から始まる、少し怖くて、背筋の伸びるおはなし。他人の目や噂話がより気になる、思春期の時期や、中学入学前、また、SNSなどの怖さを伝える情報教育の時期の読み聞かせに特におすすめです。
噂ばかりを信じるのではなく、自分の目で確かめに行く大切さを教えてくれる作品です。
『おばあさんのしんぶん』松本春野 文・絵,岩國哲人 原作 講談社
新聞学習の時期におすすめの1冊!作者自身の体験からのおはなし。
新聞に対してこんな思い出を持っている人もいるんだって知ると、
新聞に対する思いも変わるかも?
何も言わないおばあちゃんの優しさが痛いほど伝わってくる作品です。
『ふまんがあります』ヨシタケシンスケ 作・絵 PHP研究所
その不満、「わかるーー!!」と思わず言いたくなる不満が集結!
女の子の不満に、お父さんはいったい何と答えるのか?
続きがどんどん読みたくなる、大盛り上がりの読み聞かせ絵本です。
『にげてさがして』ヨシタケシンスケ 著 赤ちゃんとママ社
逃げることは、その場から離れて、自分の道や、自分の本当に出会いたい人を探しに行くことでもある。そう教えてくれる1冊です。
学校では、なかなか「逃げていいよ」とは言いづらい。でも、逃げることだって大切なこと。
何かに取り組むとき、逃げられないと思ってやるのと、逃げてもいいんだと思ってやるのでは、全く違うと私は思います。逃げてもいいというと、投げやりになるのではと危惧することもあるけれど、その分、気軽にいろんなことに挑戦できるはず。若いうちほど挑戦して、失敗してをたくさんするべき、と今ようやくわかって、私も今更ながらいろんなことに挑戦しています。
『炎をきりさく風になって ボストンマラソンをはじめて走った女性ランナー』フランシス・ポレッティ, クリスティーナ・イー 作,スザンナ・チャップマン 絵,渋谷弘子 訳 汐文社
途中、思わず涙が出そうな、実話に基づく、本当にあった、初めてボストンマラソンを走った女性のおはなしです!
女性問題を扱う作品は、女性の不遇を描く部分があるため、どうしても男性に対して批判的になってしまうことがあるけれど、この本は、主人公に対しての反対する男性も味方となる男性も出てくる。だからこそ、男の子も聞いていて肩身が狭くなることはないはず。
読後のさわやかさがたまらない1冊!
『1つぶのおこめ』デミ 作,さくまゆみこ 訳 光村教育図書
2倍の2倍の2倍…といった乗数の量感が分かる1冊!
1日目はお米1粒、2日目はその倍の2粒、3日目は…と30日間増えていく。
こんな風にお小遣いをねだられたら、大変なことになっちゃうかも!
予想以上の量の多さに驚くこと間違いなしのおはなしです。
『にいちゃんのなみだスイッチ』いとうみく 文,青山友美 絵 アリス館
主人公は保育園・幼稚園生!「久々に当時を思い出してお付き合いください(^^)」と言って読み聞かせしていた1冊。いっつも泣いちゃうお兄ちゃんがちょっと恥ずかしい弟のぼく。そんなお兄ちゃんのいいところとは…?
弟を喜ばす兄の素敵なアイディアに心がほっこりする作品です。
いとうみくさんは素敵な児童書もたくさん出されているので、小説への導入として読むのもおすすめです。
『かんぺきなこども』ミカエル・エスコフィエ 作,マチュー・モデ 絵,石津ちひろ 訳 ポプラ社
かんぺきなこどもを買いに行くというちょっと怖いブラックジョーク。学校では常にたった1回の本番となる行事を目指して頑張ることが盛りだくさん。完璧にしなきゃって子どもたちだって先生だって気を張ってしまうことも。
でも、完璧じゃなくて当たり前!そう思いなおすきっかけをくれる1冊。
『チコちゃんに叱られる おとうさんおかあさんといっしょにすごせるじかんはどれくらい?』海老克哉 文,オオシカケンイチ 絵 文溪堂
おうちの人といられる時間を数字で表してみると、ものすごく短いことに驚かされるおはなし。家族との時間をさらに大切にしたくなる作品です。卒業式前や、学習発表会、参観日など、お家の人との時間を意識しやすい時期の読み聞かせに特におすすめです。
『カミナリこぞうがふってきた』シゲリカツヒコ 作 ポプラ社
大真面目に読んでいくと…思いがけないところで大爆笑!まさかそんなことになるなんて!
雨の降りそうな午後に読みたくなる1冊!
もう絶版になっている絵本ですが、もったいない!ぜひ復刊してほしい作品です。
次の10冊は泣ける本多め!