『私はネコが嫌いだ。』よこただいすけ さく・え 新風舎
単調な言葉の繰り返しでありながら、
言葉と本心は必ずしも同じではないのだと教えてくれるあたたかい1冊。
1回1回どんな声色で読むのか、読み聞かせの味が出る作品です。
『絵くんとことばくん』天野祐吉 作,大槻あかね 絵 福音館書店
1000円お小遣いを上げてほしい…!
そんなとき、どんなポスターを作って訴えたらいいだろう?
悩みに悩みぬいた絵とことばを駆使し、いざ、お母さんに挑む!
読み聞かせなら、見えやすいよう近くで聞くのがおすすめな1冊です。
『すきっていわなきゃだめ?』辻村深月 作,今日マチ子 絵,瀧井朝世 編 岩崎書店
自分の「すき」な人について考えるLGBTの作品。
彼が好きな自分。それって変なこと?
周りの意見も聞きながら、それでも自分の気持ちをまっすぐにみつめる
純粋な心のおはなしです。
『おうちにいれちゃだめ』ケヴィン・ルイス 作,ディヴィッド・エルコリーニ 絵,長友恵子 訳 フレーベル館
虫を飼いたい主人公の男の子。でも、お母さんはダメっていう。
そんな時、男の子がとった行動は?
本当に好きで、やりたいことがあるのなら、このお話を思い出してほしい。
そんな気持ちで読んだ1冊。お母さんは大変すぎるけれど(笑)
読み終わった後に、笑って「男の子の勝ち」とぼそっとつぶやくと、
多くの子どもたちがはっとした顔をした。
やりたいことを諦めずにやり続ければ、きっと周りも認めてくれる。
周りを気にしてやめてしまったら、後で後悔するかもしれない。
「すき」っていう夢中になる力のすごさを教えてくれる1冊です。
『たんぼのおばけタニシ』大木淳一 しゃしんとぶん そうえん社
田んぼの水路に大量なド派手なピンク!!
これは一体何者!?
まるで作り物のようだけど、実は巨大なタニシの卵。
米作りをしている人たちのリアルな悩みや、生物多様性、外来生物などについて考えさせられる写真絵本。
田んぼ学習の時や、田植え・稲刈りの時期の読み聞かせにもおすすめの1冊です。
『ポリぶくろ、1まい、すてた』ミランダ・ポール 文,エリザベス・ズーノン 絵,藤田千枝 訳 さ・え・ら書房
ポリぶくろのゴミが道に増えたな…と思っていたら、
自分の家で飼っていた動物がポリぶくろを食べて亡くなってしまった。
これではいけない!と立ち上がった女性のお話。
すごくいいアイディアで、すごく大事な活動だと思う。でも、やっぱり、
これだけではまだゴミの根本的な問題は解決していない。
他のアイディアがどんどん必要。
でも、まずはここから。ゴミ問題について考えられる作品です。
『すごいね!みんなの通学路』ローズマリー・マカーニー 文,西田佳子 訳 西村書店東京出版編集部
子どもたちに身近な「通学路」。
世界にはこんなにすごくてこんなに過酷な通学路がいっぱい!
最後のページ、本当に心に刺さります。
日本では、学校に行くのが当たり前になってくれている。
でも、その分勉強できる喜びを感じにくくもなっている。
勉強できることは当たり前じゃない。
学校に行ける喜びを感じるきっかけになってくれそうな1冊です。
『せかいでいちばんつよい国』デビッド・マッキー 作,なかがわちひろ 訳 光村教育図書
「相手を征服するってどんなことだと思う?」
そんな問いかけをして始めた読み聞かせ。
今まで、戦争で勝ったと言われる国は、私たちの国も含めて、相手の国で自分たちの言葉と文化を教え、自分たちと同じようになるよう教育してきた。
つまり、征服するって、相手の文化を自分たちと同じような文化に変えること。
そう考えると、本当につよい国ってどんな国だろう?
真の強さを教えてくれる1冊。
『だいじょうぶ?だいじょうぶさ』ダビッド・モリション 作,小宮悦子 訳 小学館
かわいい動物たちがスーパーマシンをつくる!
でも作っているうちに、恐ろしい環境汚染物質が…
読んでいるうちに、全く人ごとに思えず、環境問題への恐ろしさを感じます。
だいじょうぶ!と楽観的になるのではなく、
環境問題の怖さを強く強く訴えてくれる強い作品。
でも、本当に怖いので、
環境問題に前向きに取り組む作品と合わせて読むのがおすすめです。
『とびきりおかしなマラソンレース 1904年セントルイスオリンピック』メーガン・マッカーシー 作,おびかゆうこ 訳 光村教育図書
100年ほど前のオリンピックのマラソンレースのおはなし!
こんな過酷な状況で走っていたの!?と驚きの連続。
排ガスまみれで倒れたり、がけから落ちたり。本当に命がけのマラソン!
マラソンが嫌だと思っている子も、これを読むと「ま、まだいいか。」と思っちゃうかも。
信じられないけど本当にあったマラソンレース。
競歩大会やマラソン大会などがあるときの読み聞かせに特におすすめです。
次の10冊は笑える本が多め!
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